【銭湯・サウナ】「健康浴泉」(中野区・東中野)「これでいいのだ」全肯定するオモシロいお湯屋さん!
どうもこんにちは、ヤン・クリヤマ(@kuriyama1youth)です。〝これでいいのだ〟。いい言葉ですよね。
当エントリの最後に動画を貼りましたのでよかったらそちらもどうぞ。
さて今回は、2019/6/11夜入店@「健康浴泉」(中野区・最寄駅東中野)さん入湯の感想をご紹介させていただきます!
CONTENTS
- 赤塚先生のサインも! 店主のセンスがスゴい入り口
- 脱衣所こそ個性あふれてる。ステンドグラスは店主さん作!
- 洋風お城のタイル絵と質の良い浴場施設
- 独特のサウナスペース。貴族……?
- 「俺にはコミック雑誌なんかいらない」お湯屋さん( ´ ▽ ` )
- 銭湯概要
- 【過去記事】近隣の銭湯さん( ´ ▽ ` )
- 赤塚不二夫さん葬儀 弔辞(平成20年8月7日 森田一義さん)
赤塚先生のサインも! 店主のセンスがスゴい入り口
JR総武線「東中野」駅から徒歩5分、東京メトロ東西線「落合」駅からも徒歩5分。
巨大なイルミネーションが印象的な「ホスピタリティーツーリズム専門学園」の脇道に沿ったところに「健康浴泉」さんはあります。
入店する前から、青白赤の下足箱のかわいらしさや賑やかなのれんがガラス戸から見えていて「おっ」となりました。こんばんは、と入店して、玄関兼フロントを一見。
マドンナやオードリーヘプバーンの肖像に横尾忠則の絵が飾られており、店主さんの趣味が伺えました。さらには赤塚不二夫先生のサインも……!
後述しますが、店主さんが気さくなかたで、「ドンドン撮りなよ!」とのことでしたので掲載させていただきました。
お話を伺うと、赤塚先生のプロダクションであるフジオ・プロダクションが中落合にあるため、こちらにもよく通われていたそうです。こんなところで、とびっくり。
脱衣所こそ個性あふれてる。ステンドグラスは店主さん作!
せっかくですしサウナつきで入湯。
と、本当はヴィジュアルがあったほうが良いのですが脱衣所兼休憩所が個性が溢れすぎていました。
まず目を見張るのは男湯と女湯をぶちぬいた特大10mの日本全図のステンドガラス。
各都道府県の意匠がコミカルな絵柄で描かれています。後述しますが、サウナ室の水風呂スペースにて「健康浴泉」さんについて書かれた新聞記事が掲示されており、そちらを読むとステンドグラスを制作したのは店主さんお手製だと発覚。
壁には現在70代くらいの店主さんと着物姿のおかみさんがディズニーランドや富士山など、全国の景勝地を旅行してる大判写真がたくさん貼られております。ラブラブ!
その横には大相撲の番付表が。じぶん詳しくないのですが見たことある力士の名前もあり、最新式だったのではないかとおもいます。居酒屋とかで見る「親父の小言」の額縁もあり。
中央には畳が2畳、椅子の高さで敷かれておりまして、こちらにも漫画がありました。文字通り「大の字」で寝ることができるじゃないか! とおどろきましたー(もちろん体は拭いてくださいね)!
ロッカーも市松模様に空きロッカーを配置、かるい荷物を置ける上にちょっとオシャレな工夫がされておりました〜。
洋風お城のタイル絵と質の良い浴場施設
浴場に立ち入ると、またもや「おお」となるのはこれまた男湯と女湯ブチ抜きで奥の壁一面に描かれたタイル絵です。
洋風のお城が真ん中に鎮座されており中世風かなーと思いきや、飛行機が飛んでおり、「え、これ現代なの?」という「コンセプト? 風情? なにそれ?」ってスタンスが伺えます。めっちゃ良い意味で。自分が「良い」と思うもの詰め込んでる!
さて、立ちシャワーが3基。カランスペースで体を洗ってから浴槽へ。
仕掛けなしの軟水風呂と電気風呂は約40℃のぬる湯となっておりまして、こちらで体を慣らしてから、約42℃のバイブラ、寝バイブラ、ショルダーバス、座りのジェット風呂などに移ります。
浴場内で水風呂は設置しておりませんので、立ちシャワーで冷水をかける交互浴がおすすめですね。
で、こちらショルダーバスが初体験だったのですが、なかなかの曲者でして、きほんてきに座風呂なんですが、その名のとおり肩に打たせ湯方式でお湯が浴びせかかってきます。
どわーっとなるのもありますし、ヘタすりゃ飛び散ってほかのお客さんにかかる場合もあるとおもいますのでご注意を! マナーは守っていきましょう。
独特のサウナスペース。貴族……?
男湯のみだというサウナスペースも特殊です。
後から増築されたのだと思いますが、1度浴場を出て、脱衣所の後方にある階段を裸のまま登って扉を開けた先にあります。
階段の床はソフトな布張りの足触りで、素っ裸で人の家を歩いてる感がすごいです。なんだこれ? シームレスに日常に非日常を与えてくれます。
サウナはひろびろ、温度計は40度を示していましたが、発汗が心地よいところです。水風呂は約18度で、深く3〜4人は入れます。なにより屋根裏の隠れ家に来た感がハンパないです。
体洗い場と龍の木彫り🐲が入ったベンチもあります。
そのとき自分1人しかいませんでしたので、「精神と時の部屋」感がすごかったです。貴族階級が持つ孤独ってこんな感じなのかなぁと。
男性のみなのが残念……! このストレンジみをみんなに味わってもらいたい……!
「俺にはコミック雑誌なんかいらない」お湯屋さん( ´ ▽ ` )
今回は次の用事も控えており、30〜40分の滞在でした。
そうして服を着替えているさいちゅうに、「もう帰っちゃうの?」と声をかけられまして。
振り返ると店主さん。「せっかくサウナなんだからゆっくりしてけばよいのに〜」と。陽気でお話が面白いおかたで、お湯ありがとうございましたと謝意を伝えられたのよかったです。
赤塚先生もこの銭湯さんを好まれたのも理解できるような気がしました。
いやはや、
はちゃめちゃです。
「オモシロかった〜」が店を出てすぐの感想でした。
狙ってはなかなか出せないやつですし、お湯屋さんでそんな感想を得られると思っていませんでした。
渾然一体の中に、でもどこかしら「混沌」という名の統一感があるのは、店主さんやスタッフのかたがたの哲学が通じ合っているからなのだろうと感じます。信頼関係がないとできないことです。
「俺にはコミック雑誌なんかいらない」「俺のまわりは漫画だから」「ただふきでるのは笑いだけ」頭脳警察の一節を思い出します。その空間をつくるのはやっぱ人だなーと。
でも「憩い」があったりするところがやっぱり良い銭湯さんですね。
不粋ですが、流行り言葉で呼ぶならば、ダイバーシティ(多様性)を許容する店の在り方のひとつ、だとも思いました。
みなさまも機会がありましたら足を運んでみてください。
ぜひとも( ´ ▽ `)
銭湯概要
住所:東京都中野区大和町4-1-3
営業時間:16〜23時
定休日:金曜
料金:
大人 460円(東京都公衆浴場料金)
備考:サウナ込み800円(男性のみ)
【過去記事】近隣の銭湯さん( ´ ▽ ` )
赤塚不二夫さん葬儀 弔辞(平成20年8月7日 森田一義さん)