【銭湯】土地の個性を感じさせる清潔感、九谷焼タイル絵と中島絵師の赤富士が粋!「金春湯」(東京・銀座)
どうもこんにちは、クリヤマ(@kuriyama1youth)です。
今回は2019/4/1夜入店@金春湯(こんぱるゆ:銀座)です。
同地に向かう機会がありましたので、先日の銀座湯さんに続いて、銀座2軒のうちのもう1軒となる金春湯さんを紹介させていただきます。
銀座エリア最大の商業施設である「GINZA SIX」の徒歩5分圏内に時代が止まったような銭湯さんがある、ってのがまず面白いっすよね。嫌じゃない類いの「温度差」。
酒呑みにはたまらないらしい銀座ライオン本店にも近いし(余談ですが、一度いったことありますがでっかいビヤホールの奥に壁画があって、わあっ、て音が反響する感じがちょっと銭湯っぽかったです)。
俺はびんぼうなんでめったにこの地にお金を落としませんが、歴史的に興味を惹かれるお店がたくさんあります。
松尾芭蕉いわく「隣は何をするものぞ」。楽しみ方は人それぞれ、ってやつですね。
CONTENTS
- 珍しい番台形式が生きる江戸情緒を残した銭湯
- 脱衣所は和の匂い、過ごしやすさも格別
- 真っ白に光る清潔なタイルと心地よく温まる湯舟
- 区内在住者・通勤者に嬉しい入湯料100円の「コミュニティふれあい銭湯」デーも
- 銭湯概要
- 当ブログでの「お近くの銭湯さん」ご紹介( ´ ▽ ` )
- 参考サイト
珍しい番台形式が生きる江戸情緒を残した銭湯
JR山手線「新橋」駅から徒歩4分、東京メトロ銀座線「銀座」駅からは徒歩5分という、ちょうど真ん中の立地にある「金春通り」の名を冠した「金春湯」さんは2014年3月にリニューアルオープンされました。
「金春通り」の長さは130メートルという小さな裏通りですが、好事家にとっては江戸情緒を残す「銀座最後の砦」と呼ばれる由緒ある通りだとか。
歴史は古く、文久3年(西暦1863年)から続いている銭湯さんだそうです。
同銭湯さんが入るビルの入り口には、写真のような看板が設置されています。
大きな「わ」が書かれている「板(いた)」だから「(お湯が)『わ』『いた』」。
営業中のしるしです。
営業終了時は裏返されて、「(お湯を)抜く」から大きな「ぬ」が書かれた「板(いた)」となるそう。
これらお湯屋さんならではの言葉遊びの習慣は「金春湯」さん独自のものではなく、古くからの銭湯さんでは未だ残るところもあります。今後は注意してチェックしていきたいものです。
脱衣所は和の匂い、過ごしやすさも格別
入り口からして男湯と女湯と分かれており、中に入ると現代では珍しい番台形式となっております。入湯料金を支払ってすぐに着替え。
脱衣所は男湯からだと向かって左側に全面が鏡となった壁があり、整理整頓されています。きわめて清潔。
男風呂と女風呂のあいだにある大きな神棚は大正時代からのものだそうです。
土地柄でいうとセレブもいるはずなんですが、裸になればあまり変わりません(比較的おじいちゃんとたるんでる人も多い気がしますが( ´ ▽ ` ))
それは、ま、どこの銭湯さんでもそうなんですが、平等な状態で浴室へむかいます。
真っ白に光る清潔なタイルと心地よく温まる湯舟
重ね重ねになりますが、「金春湯」さんの売りはなんといっても何と言っても清潔感。
白色光のライトは照度が高くて、とても明るく、真っ白なタイルをきらきらと光り輝かせます。
向かって左に桜を中心にした春の情景と、正面に鯉の群れのタイル絵が見えます。鈴栄堂製九谷焼タイル絵(章仙作)だそうで、美術的にも一級品。
正面上部には、感嘆するほどの富士山ペンキ絵が描かれています。
あくまで個人的な見解ですが、中島盛夫絵師の仕事の中でも最高のうちひとつに数えられると思います。
それくらい美しい赤富士です。
モモテツ桶を持って洗い場で体を洗い、浴槽へ。
白湯とジェット(超音波)バスのみのシンプルな2種類構成ですが、その潔さがまた粋に感じます。
「ああ、銀座だ」という、歴史と品の良さを感じます。
街への信頼という、謎の納得感が俺の中で生まれました。
ふと赤富士に視線を戻すと、26/2/22ナカシマと平成表記でカタカナでサインが入っています。
当日は2019年4月ですしおよそ5年が経っていますが、色あせた様子はありません。
これも保全に務めたスタッフの方々の尽力によるものでしょう。
清掃への高い意識も含め、頭が下がります。
区内在住者・通勤者に嬉しい入湯料100円の「コミュニティふれあい銭湯」デーも
金春湯さんや、以前ご紹介した銀座湯さんを含む中央区の9つの銭湯さんでは、区内在住者・通勤者を対象とし毎月第2・第4金曜日は入湯料が100円とな「コミュニティふれあい銭湯」を実施されます。
ただしその場合、無料のボディーソープ・リンスインシャンプーは設置されないそうです。ご注意を。
毎月5日は小学生以下のキッズの入浴料金は無料になるそうです。銀座で育つ子供もいるわけで、銭湯文化に親しんでくれたらいいですね。
深く暖まって、洗い場の冷水シャワーで交互浴を楽しみ、脱衣所の扇風機にあたり、火照った体を冷ましつつぼうっとしながら髪を乾かしてから「金春湯」さんをあとにしました。
東京メトロ銀座駅へ向かう道筋に立つ、すずらん通りのアーチがかわいらしくて好きです。
金春湯さんと銀座湯さん、どちらも甲乙つけがたい銭湯さんです。銀座にお越しの際はぜひとも!( ´ ▽ ` )
銭湯概要
住所:東京都中央区銀座8-7-5
営業時間:14時〜22時
定休日:日曜祭日
料金:公衆浴場料金
大人 / 12 才以上 460円
中人 / 6才以上12才未満(小学生) 180円
小人 / 6才未満(未就学児) 80円
備考:ふれあい入浴デーあり
JR新橋駅より徒歩5分
東京メトロ銀座線銀座駅より徒歩5分
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当ブログでの「お近くの銭湯さん」ご紹介( ´ ▽ ` )
参考サイト