【ドラム初心者向け】第2回 「叩く」のではなく「弾ませる」。練習台の選び方!
第1回と関連して、今回は「必要ではないけどあったらいいな😙」ってアイテムをご紹介します。
こちらのエントリを踏まえて、スティックを持っているという前提でお話します。
さて。たとえばドラムを演奏するときによく使われる動詞って「叩く」ですよね。
演奏者からするとその表現は、ちょっと語弊があるんじゃないかって思うのです。
パンクなど衝動的な音楽から入ると、イメージから力任せになってしまいがちです。
ですが、打楽器全般について、「演奏する」=「奏でる」という楽器だという認識を最初に持っていただくと、その後の学習が容易になると考えています。
まず欲しかったのは〝スティックを弾ませる〟という意識
私自身、ライブやコンサートを観覧しにいくのが好きなのですが、「良い音色だな」「上手だな」という感想を抱く方は、多くの方が「叩く」ではなくスティックを「弾ませ」ています(もちろん「ぶっ叩く」も特有の音色を出す方法の1つです。例外もあります)。
体育の授業や、経験者は部活でしたバスケットボールを思い出してください。
ドリブルのために床に弾ませたボールの音が床に反響し、体育館のなかで綺麗に響いたでしょう?
ドラムもあれと一緒で、力を抜けば抜くほどスムーズに走れますし、澄んだ音色が聴こえます。
手元にあるスティックをおもいっきりグーで握り、力任せにチップ部分で叩くのと、親指と人差し指の2本で軽く握って弾ませてみて、違いを聴き比べてみてください。音色が異なるのが実感できるとおもいます。
後者の方が速く、また澄んだ音色を出すことができます(握り方=グリップについても後日記事にします)。
私がビギナーのときに1番欲しかったのは、〝スティックを弾ませる〟という意識です。
「スティックの弾ませ方を学ぶ」練習台の選び方!
枕やクッションで叩いてみて楽しいと思ったかたへ。
クッションは力を吸収して弾みませんが、ドラムは(枕と比べて)硬い材質で出来ているので弾むものです。
練習台は「スティックの弾ませ方を学ぶためにある」(=リバウンド)と考えて購入すると良いと思います。
ドラムを実際に演奏したあとでも良いのですが、弾ませ方を知るためにあると良いトレーニングパッドについて、以下、数種類ご紹介いたします。
「スタンダードなトレーニングパッド」は癖がなくおすすめ
EVANS エヴァンス 練習用パッド 7" Apprentice Beginner Practice Pad ARF7GM (スタンド取り付け可能) 【国内正規品】
筆者愛用のトレーニングパッドはこちらです。
もっともポピュラーな練習用パッドですが、信頼できる製品からこそシェアも高いという見方もあります。造りもしっかりしていますし、丈夫で壊れにくいです。
丈夫で小さく、カバンに入るサイズであるとなおよし。スティックとともに携帯すれば、どこでも練習できます。ご家族のいる方にもおすすめかもです。
ドラマーのみならず、楽器をやる方にとってご近所トラブルは避けたいところです。
薄手のタオルを敷けば消音性も増すので、集合住宅に住んでいる方はそうするとよいでしょう。
ちょうど良い台に置き、椅子に浅く座り、背筋を伸ばして姿勢よくしてポコポコやってみましょう。
こちらも後日記事にしますが、腕全体の可動域を大きくするためにも姿勢をよくするのは大事なことなのです。
EVANS エヴァンス 練習用パッド&専用スタンドセット RF6GM + ARFSTD 【国内正規品】
ちょうど良い台がない方はスタンドセットもあるのでこちらを推奨します。
吹奏楽でも推奨していますが、立ってパッド練習をするのも1つの手です。
否応無しに姿勢よくしないとポコポコやれません。
また、自宅で練習するのが難しい場合はこちらを畳んでカバンに入れて、公園など開かれたスペースでやってみるのもいいでしょう。
マッフルヘッドは打感が本物と近いがデメリットも
マッフルヘッド仕様 (メッシュタイプ)のスネアドラムに取り付けるタイプの練習パッドをご紹介します。
先に紹介したエバンスの練習台はラバータイプでコンコン、という硬めの音がしますが、こちらはメッシュですのでポンポン、と、柔らかめの音がします。こちらの方が音量も弱めですし、太鼓関係全般の打感と似ていますね。
テンション(=ヘッドの張り)を強めることで、リバウンドの強さを調整することも可能です。
消音としては一番効果がありますが、デメリットとしてはスネアドラムに取り付けるものですので、取り付けられる不要なスネアドラムやスネアスタンドがないと使用できないことが挙げられます。
Pearl パール トレーニングパッド10" スタンド付 TPX-10N
スタンドとパッド付きのタイプはこちら。
スネアドラムを持っていらっしゃらない方はこれでもいいかもですね。
しかしながら、上記スタンド類全般に通じて言えることですが、音量自体は少なくなるのですが、スタンドを通して打撃の際に床へ振動が生じます。
もしお住まいがアパートなど木造建築でしたら、建物全体に響く可能性がありますので注意が必要です。
打面によって音が変わる。筆者が欲しいモデル!
ちょっとゆるめな紹介になりますが、楽器屋のスティックコーナーにて、試奏するスペースがあるのですが、これを見るたびに欲しいなって思いますね〜。
消音性が優れているソフトラバーを中心に、ラバーとウレタンと硬さの違う3つの種類が1つになったトレーニングパッドです。
音色が違うので練習自体も楽しくなると思われます。
そして重要なことですが、実物のドラムセットも金属・プラスチック・木材と、すべて材質が異なり、リバウンドの質が異なります。
すべての練習台に言えることですが、練習台=ドラムのリバウンドと同一ではありません。
それを踏まえたうえでの練習を心がけてください。
注意すべきなのは、自宅でうるさくしないこと!
さて、本稿でほんとうに大事なことを言いますが、くれぐれも自宅内でハードヒットはしないように!
「うるせー」って家族と険悪になり、アパート住まいだったら大家さんに怒られて最悪おいだされてしまいます😭
これもまた大切なことなのですが、あなたの好きな曲は聴き続けてください。
それに合わせて叩いてみて楽しんでみてください。
あなたの好きな曲はあなたの感性の鏡であり、触れていく時間を通じてあなた自身を作り上げてくれるものです。
あなたが持っている「好き」という気持ちを大切にしましょう。
いよいよ来週は実物を叩いてみます。
「ようやくか〜」という方もいらっしゃるかもしれません。
ですが当連載をお読みいただいていると、「ああこういう前置きだったのかー!」というのが次第に見えてくるとおもいます。
そゆ発見もモチベ上がったりするのです。筆者の経験上ですが( ´ ▽ ` )
文章に起こすことで私自身も勉強になります。
こちらでは初心者に役立つ記事づくりを心がけますので、これからもよろしくどうぞお願いします!